製造業等、間接業務(生産管理、販売窓口、事務等)が、お客様からいただいた注文内容をもとに、生産現場へ製造工程を提示する方法として、苗生産管理システムによる作業指示があります。
【苗生産管理システム導入で作業を効率化】
弊社では、設立当初から苗生産管理システムを導入して、栽培工程をデータベース化・ロット管理しております。過去の栽培データをもとにして、いつ、何を播き、それがいつ接木適期を迎え、いつ出荷できるかといった情報を、作業指示書を通して、栽培管理とやりとりすることで、より高い作業効率化、省力化を目指しております。
また、農薬散布や在庫状況といった情報も、作業工程をもとに管理しています。
育苗情報も登録することが可能で、気候や時期などに基づいて品種、品目の育苗期間、育苗方法等を分析・管理しています。
【データベースに基づく高精度な生産計画】
まず、育苗日数を検討します。同じ品目でも品種によっては、他品種と比べ、生育速度に違いが生じることがあります。そのため、同じ品目でも品種によって日数の調整などを行い、どれくらいの日数が必要であるか、日々データベース上に記録していきます。
過去の育苗情報をもとに、注文数に対してどれくらい播種(はしゅ:種を播くこと)するかを検討します。
品種・品目、または季節によって播種するか、同じ品種でも採種時期(種子製造ロット)によってもどう変わるかをデータから分析します。
新品種での注文や、種子加工を行った際は、必ず発芽試験を行います。種子の袋には採種時期と発芽率は記載されていますが、培地や発芽環境が異なる場合がある為、必ず弊社の栽培環境でもチェックを行います。
さらに、接ぎ木に必要な数を検討します。商品規格によっては、接ぎ木後の苗の植込みや作業によりロスが生じます。そのため、注文数に対し、ロスする数を想定して接ぎ木数を検討しています。
天候や気象条件等によって生産管理が困難とされていた農業も、現在ではシステム導入により、より精度の高い生産工程を実現しました。
今後もさらに進化し、より安定した苗生産の実現を目指しています。
まとめ
・多くの作業者への作業指示を行う方法として作業指示書による作業指示がある
・生産管理システムによる作業工程の管理を行い、より高い作業効率化・省力化を実現している